塗装箇所
塗装を行う建物の部分を示した事項です。
通常の外壁塗装や屋根塗装では、雨樋(あまどい)や軒天(のきてん)なども併せて作業を行うことが多くあります。
見積書に記載があるかしっかりと確認しましょう。
塗装回数
実際に塗装を行う回数を示した事項です。
塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3回が一般的ですが、4回、5回塗り重ねる業者もございます。塗り重ねにより、料金がかさむ場合もございます。
この事項が、1回塗り・2回塗りになっている場合はご注意ください。不審な場合はしっかりと営業担当者にしっかりと質問しましょう。
塗装面積
実際に塗装をする面積の事を指します。
よく、外壁塗装の見積書を見てみると塗装する数値を「〇坪」と表記する業者がいます。
これは一見消費者にはわかりやすい表記です。
ですが、坪数から正確な塗装面積を出すことができません。
外壁の高さ、窓や玄関といった開口部の面積、数等によって大きく塗装する面積は変わってくるからです。
坪数表記は消費者にとってわかりやすい為、目安として表記しておき、後から正確な塗装面積を出しなおす業者もいますが、業者に頼んで貰った見積もりの表記が「〇〇坪〇〇円」のみだった場合は要注意です。
かならずしも坪表記の塗装業者が悪質というわけではありませんが、見積もりの根拠をしっかり納得できるまで説明してくれる業者を選ぶことが大切です。
仮設足場
外壁塗装工事で、何よりも最初に行われるのが、足場の組み立て工事です。
足場架設工事自体は1日で終わりますが、最初に設置された足場は、その後続く、養生、高圧洗浄、下地処理、塗装といった、一連の作業の安全性と施工品質を維持し続ける存在となります。
足場価格には、平米あたりの相場が存在します。
その価格相場を、現場ごとの「足場架面積」に乗じることで、足場設置費用を求めることができます。
業者から提出された見積もりを見るときは、どの項目にお金がかかっているのかを、一番に気にしてしまうものです。
そのとき目につくのは、何といっても、足場設置費用でしょう。
足場の設置には、一般的には工事費の3割と高額な費用が発生します。
悪質な業者は、この点に付け込んで、足場設置費用を安くすることで、契約を結ばせようとしてきますが、このような値引きをカンタンに信用してはいけません。
疑問点があれば、納得がいくまで説明を求めましょう。
飛散防止ネット
足場を組んだあとは、工事中に発生する粉塵や塗料などを、建物の周囲に飛散させないように、飛散防止ネット(メッシュシート)を足場の周りに張ります。
外壁塗装で欠かせない工程のひとつに、高圧洗浄作業があります。
高圧洗浄作業とは、外壁のまわりに付着した汚れや古い塗膜を、高圧洗浄機の強力な水圧で落として、塗料の密着性を高めて、施工品質を守るための作業です。
高圧洗浄作業では、どうしても、水しぶきが建物の周りに飛び散りますので、飛散防止ネットを足場の周りに張って、車や近隣の建物への飛散を防がなくてはなりません。また、施工中の塗料などが周囲に飛び散るのを防ぐ役割もあります。
下塗り・中塗り・上塗り
外壁塗装というのは三回塗りが基本で、一回目を下塗り、二回目を中塗り、三回目上塗りと言います。この三回塗りは基本的には必要と考えてください。悪徳業者や手抜き業者がこの三回塗りを行わず、後からすぐに塗料がはがれてトラブルになるという事がよくあります。
「優れた機能なので、下塗りと上塗りの二回塗りで大丈夫です」や「下塗りをしなくても良い塗料」という外壁塗装会社は信用できないものと思った方が良いでしょう。
そしてただ三回塗るのではなく、それぞれにきちんと意味があって塗るものとなりますので、工賃を惜しまずにしっかりと三回塗ってもらうようにしましょう。中には三回塗ったふりをして二回しか塗らない悪徳業者もいるので注意してください。
ケレン
塗装において、塗料の性能を十分に引き出すために行う下地処理のなかで、主に鉄部の汚れを落とす作業を「ケレン」と呼びます。ケレンは、木部やサイディング部などにも行われます。
ケレンの工程は大きく分けて2つです。
・ 表面の異物を除去する
・ 表面を滑らかにする
この他に、素材表面に凹凸をつけ、塗料と素材の接地面積を大きくする「目荒らし」(足付け)という作業が、ケレンを含んだ意味合いで用いられることもあります。
高圧洗浄
外壁塗装で欠かせない工程のひとつに、高圧洗浄作業があります。
高圧洗浄作業とは、外壁のまわりに付着した汚れや古い塗膜を、高圧洗浄機の強力な水圧で落として、塗料の密着性を高めて、施工品質を守るための作業です。
外の空気や雨や風にさらされている外壁には、劣化した塗膜が残っていたり、苔やカビ・錆び、その他多くの不純物が付着していたりします。
どんなに良い塗料を使っていても、浮きや剥離の起きた劣化の激しい塗膜や苔・かびなどの不純物がある状態で上から塗装をすると塗料が定着せずに、塗装の剥離原因になります。
塗装をする前には、外壁にこびりついが不純物を洗浄して徹底的に落とすことが重要です。
縁切り
スレート瓦の屋根をローラー等で塗装すると、瓦の重ね目に塗料が入り込み、そのまま乾燥すると重ね目が塞がった状態になります。
「縁切り」とは、塗料乾燥後に塞がった隙間の塗膜を切って、水の通り道を確保する工程のことを指します。
尚、新築時にはスレート瓦は塗装しないので、新築後初めての屋根塗装の場合は「縁切り」は必要ありません。「縁切り」が必要になるのは、2回目以降の屋根塗装の場合です。
屋根に降り注いだ雨水は、スレート瓦の重ね目の隙間を抜け出ることで、屋根内部に溜まらないようになっています。
しかし、重ね目の隙間が塗膜で塞がっていると、スレート瓦をつたって屋根内部に雨水が浸入し、雨漏りなどの原因になります。
雨漏りはなかなか症状が目に見えず、気づいたときには重症化していることが多い住宅トラブルの代表格。「縁切り」は、重ね目の塗膜をひとつひとつ丁寧に切っていく大変手間のかかる工程ですが、するとしないとでは、住まいに与える影響がとても大きいのです。
シーリング・コーキング
シーリング(コーキング)とは壁同士の隙間を埋めるため、充填剤を入れることです。
主な目的として、水の侵入を防ぎ、外壁の負担を軽減することで、建物の劣化を防ぐ役割があります。
そのほかにも、外壁や浴槽、壁などの建材同士がぶつかり合うことを防ぐクッションとしての役割や、建材を固定する目的として使われています。
通称では、あらかじめ形が決まっているものをシーリング材(シーリング)と呼び、チューブ容器に入っていて専用の押出し機であるコーキングガン(caulking gun)で施工する樹脂性の物をコーキング剤(コーキング)という事が多いようです。
ですが、「コーキング」と「シーリング」は建築現場では同義語として使われる事が多く、建築現場では、職人の年代や所属している会社などによって使い方は変わり、厳密には決まっていない、というのが実情です。